補助金・助成金・給付金

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事業再構築補助金の概要(中小企業等事業再構築促進事業)

本日現在、具体的なところは公表されていませんが、今月、「事業再構築補助金」の公募が開始される予定です。

中小企業に対し、ポストコロナを見据えた事業転換を促すことが目的の補助金です。

公募は1回ではなく、さらに4回程度実施するとのことですので、合計5回の予定でしょうか。

当該補助金の概要は次の通りです。

申請要件

◆ 申請要件1

当該事業の目的は「ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い切った事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すこと」です。

この目的に見合うような、事業再構築指針に沿った新分野展開、業態転換、事業・業種転換等を行う内容であることが求められます。

◆ 申請要件2

申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019年または2020年1~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること。

実際に今の事業で売上が減少している実態があり、この現実を変えていく(売上を伸ばす)ために事業を再構築する、という姿勢が求められます。

◆ 申請要件3

● 事業再構築に係る事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること。補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加すること。

● 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(同上5.0%)以上増加の達成を見込む事業計画を策定すること。

補助対象経費

この補助金は、基本的に設備投資を支援するものとなっています。設備費のほか、建物の建設費、建物改修費、撤去費、システム購入費も補助対象です。

新しい事業の開始に必要となる研修費、広告宣伝費・販売促進費も補助対象となります。

なお、補助金の申請に際して、「パソコンやタブレット代を申請したい」という要望がよく聞かれますが、各種補助金において、汎用的に使えるものは除外となることが多く、当該事業再構築補助金でもパソコンやタブレット代は除外となっています。

補助額・補助率

◆ 企業分類 – 中小企業と中堅企業

本補助金は企業を「中小企業」と「中堅企業」に区分し、それぞれに補助額・補助率等を定めています。

● 中小企業の定義

  • 製造業その他: 資本金3億円以下の会社 又は 従業員数300人以下の会社及び個人
  • 卸売業: 資本金1億円以下の会社 又は 従業員数100人以下の会社及び個人
  • 小売業: 資本金5千万円以下の会社 又は 従業員数50人以下の会社及び個人
  • サービス業: 資本金5千万円以下の会社 又は 従業員数100人以下の会社及び個人

● 中堅企業の定義

中小企業の範囲に入らない会社のうち、資本金10億円未満の会社(今日現在、調整中)

◆ 補助額・補助率

● 中小企業

補助額補助率
通常枠100万円~6,000万円2/3
卒業枠*16,000万円超~1億円2/3

*1 卒業枠:事業計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠。400社限定。

● 中堅企業

補助額補助率
通常枠100万円~8,000万円1/2*3
グローバルV字
回復枠*2
8,000万円超~1億円1/2

*2 グローバルV字回復枠:以下の要件を全て満たす中堅企業向けの特別枠。100社限定。
① 直前6か月間のうち任意の3か月の合計売上高がコロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して、15%
以上減少している中堅企業。
② 補助事業終了後3~5年で付加価値額又は従業員一人当たり付加価値額の年率5.0%以上増加を
達成を見込む事業計画を策定すること。
③ グローバル展開を果たす事業であること。
*3 4,000万円超は1/3

採択されるためのポイント

採択されるためのポイントは、認定経営革新等支援機関と相談しながら、合理的で説得力のある事業計画を作成することです。

事業への熱い思いや心意気が先走ってしまうと、頑張りや夢が必要以上に強調された事業計画書になってしまいます。

審査対象となる重要書類です。

事業計画書を作成する際には、内容が ①客観的であること②合理的であること③数字で説明されていること、に注意して作成します。

特に「数字」は重要で、数字がしっかりしていると説得力が増します

作成した事業計画書は、第三者に見てもらい意見をもらうと効果的です。

◆ 事業計画作成において抑えるべきポイント

  • 現在の企業の事業、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性
  • 事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)
  • 事業再構築の市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法
  • 実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画(付加価値増加を含む)

当事務所は認定経営革新等支援機関です
事業計画策定をご支援いたします

  

<参照> 経済産業省 「事業再構築補助金